玉響


胸が痛い。

千切れそうだと思う程、苦しい。

それ位、人の想いは熱い。

誰かを突き動かす力を持つ。

手を差し伸べて語り掛ける。

「確かに承りました。貴女の願いは、私が叶えます」

だから、だからせめてこれからは。

「ですから、どうか安心して下さい」

もう苦しまないで欲しい。

感じていた切なさも、哀しみも。

いつか、遠い時を越えて。

優しく変わって行くように。

祈っているから。

祈り続けているから。

「想いは、必ず届きます」

その言葉に応えるように、静寂に満ちていた空間に水音が響いた。

意識が還る。

夢から覚めて、本来の場所へ。

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