玉響


揺らめく炎を眺めながら、どれ程の時間が経ったのか。

やがて、桔梗が呟くように口を開いた。

「これからも、貴方は戦い続けるんですよね」

「ああ。そうだろうな」

それがいつまでなのか、分からないけれど。

「私も一緒に戦ってはいけませんか」

並々ならぬ決意を秘めた、硬い声だった。

それを感じても、返す言葉は一つだけれど。

「駄目だ」

「どうしてですか」

「俺に連れなど必要無い」

じっとこちらを見詰める瞳に、揺れる炎が映り込んでいる。

まるで全てを暴き立てるように、その眼差しは強い。

哀しい程に。

「……分かりました」

長い沈黙の後、桔梗は静かに言った。

そして焚き火を消し、立ち上がる。

少し距離を取り、刀を抜いてこちらに向けた。

何のつもりかと見返していると、桔梗は至極真面目に言い放つ。

「それなら、私と勝負して下さい。貴方が勝ったら、私は大人しく引き下がります。もしも私が勝ったら、文句を言わずに連れて行って下さい。どうですか」

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