落葉
眠りが浅いのは、夢を見るから。
孤独に戦い続ける彼の姿。
その永い戦いの終焉。
舞い散る紅に、眩しい光。
人知れず大地に倒れ伏して。
自分の役目は果たしたと、満足気な笑みさえ浮かべて。
ああ、もうすぐなのか。
もうすぐ、この夢が現実に変わる。
その時、自分はどうするのだろう。
どうすれば良いのだろう。
まだ答えは出ないまま、それでも。
それでも、夢で見ていない未来に希望はある筈だから。
目を覚まして体を起こし、素早く身支度を整える。
季節は巡った。
冴え渡る月光に、紅の落葉が舞う。
その時は近い。
出来る事をしよう。
あの人の、何も言わない強さや理想を。
見せない優しさや弱さを知っているから。
届かない背中をひたすらに追い掛けて行くだけ。
刀を腰に帯び、道を急ぐ。
もうすぐ、もうすぐだ。
夢で見た瞬間は、近い。
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Reservoir Amulet