「では妖魔が現れる度に、賢木さんのように誰かが戦って……?」

「そうなりますね。その人物については全くと言って良い程記録がありませんが。でも僕はあれを受け継ぎましたから。以前に誰かが妖魔と戦っていたというのは確かでしょう」

荷葉の視線を追うと、黒い布製のバッグがあった。

細くて長いあのバッグの中には、彼が振るっていた太刀が納めてある。

「あの、触ってみても良いですか?」

「ええ、構いませんが……」

話を聞いて、俄然興味が湧いた。

荷葉に断ってから、バッグのファスナーを開ける。

取り出した太刀は、ずしりと重い。

そして確かに、ずっと長い時を過ぎて来たような不思議な迫力がある。

触れているだけでその長い時が、体の中を駆け巡るような不思議な感覚がある。

太刀を手に取ったまま動けないでいると、荷葉の声がした。

「桔梗さん、君の刀はどうして手に入れたんです?」

「ああ、ええと……」

先程ははぐらかされてしまったが、今はしっかりと答えた方が良いだろう。

信じてもらえるかは、分からないけれど。

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Reservoir Amulet