追憶


「『本来なら交わる筈の無い異なる世界とも混ざり合わせ、出会う筈の無い者達とも出会う事になる』……」

桔梗がはっとしたように呟く。

「そうです。貴方がたが此処へ来た事も、その一つです。その他に、例えば荷葉さんの勤め先のオーナーや、桔梗さんの高校時代からの親友の方も」

「オーナーが……」

「霄瓊が……」

桔梗と声が重なって顔を見合わせる。

「他にもいらっしゃいますよ。これからも、お二人の間に縁は集まるでしょう」

翼の話は続き、視線を巫女へと戻す。

「ですが、思い違いをなさってはいけません。本来なら出会う筈の無かった人でも、交わった縁は縁です。貴方がたの間で築かれた関係に、嘘偽りはありません」

「分かっています」

桔梗が不意に顔を上げ、きっぱりと言った。

「何があっても、霄瓊は大切な親友ですから」

「そうですね。彼女もそう思っています。だからこそ、心から貴女を案じている」

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