最奥


「会いにって……まさか」

問いかけるように荷葉を見上げると、肯定の頷きが返って来た。

慌てて視線を戻し、頭を下げる。

「わざわざ有り難うございます。お会い出来て嬉しいです」

「私達も」

微笑む華憐は、まだ幼く見えてあどけない。

けれど、何となく分かる。

何かとても、とても大きなものを背負っているのだろう。

だからだろうか、時々不意に。

落ち着いた、大人びた雰囲気を感じさせる。

蒼という青年も、明るい瞳の奥に痛みや悲しみを知っていると分かる。

それでも二人が今、こんなに穏やかなのは。

一緒にいるからだろうか。

一緒にいて、色々なものを分け合っているからだろうか。

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