最奥


仕事を終え、夜の街へ出る。

駐車場へ向かう道を二人を歩く事にも、いつの間にかすっかり慣れた。

いつの間にか、自然になっていた。

桔梗が側にいる事が。

「竜崎さんも華憐さんも、良い人達でしたね。お会い出来て嬉しかったです」

「そうですね」

桔梗の声はいつもより明るい。

新しい出会いが、余程嬉しかったのだろう。

「私の職場の先輩とその彼女さんも、ずっと見守っていてくれたそうなんです。近い内に荷葉さんにも紹介しますね」

「そうでしたか。楽しみにしています」

「はい」

笑顔で頷いてから、桔梗がふと思案する表情を見せる。

「それにしても、思っていたよりも沢山いるんですね。本来なら出会う筈の無かった、異なる世界の人達が」

「そうですね。これから出会う人もいるでしょうし。その出会い全てに価値があり、意味があるとすれば」

「理の歪んだ今だからこそ、私達に出来る事があるかもしれない」

- 212 -







[*前] | [次#]

しおりを挟む


ページ:



Reservoir Amulet