料理を食べ終えてもまだ、荷葉の友人は現れなかった。

「遅いですね」

荷葉が呟いて、腕時計を確認する。

「刑事さんですし、何か事件があったとか……」

「ええええ!?」

不意に知らない声が響き、驚いてそちらを見る。

そこにはスーツを着た青年が、目を見開いて立っていた。

「か、かか荷葉が女性を連れてる……!嘘だろ……!?」

荷葉を知っているという事は、彼が友人なのだろう。

「良かった、無事に来てくれましたね」

「ええ、そうですね……」

複雑な表情で同意した荷葉は、未だ驚きの表情で立ち尽くす青年に向かって言った。

「良いから、さっさと座れ」

「何が良いんだよ!僕の知らない内に彼女作ってこんな所でイチャイチャイチャイチャ……!」

「ただ食事をしてただけだ。お前もとっとと注文しろ。夕飯、まだなんだろ」

いつもと違い砕けた口調で話す荷葉を、新鮮な気持ちで眺める。

本当に仲の良い友人なのだと、今のやり取りだけで感じられた。

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