距離
賑やかな中、同窓会は幕を閉じた。
二次会へ行くクラスメイトもいるようだが、自分達は帰る事にした。
「恋人が心配するものね」
携帯でメールを打つ霄瓊を見ながら言うと、友人は分かり易く頬を染めた。
「うん。終わったら迎えに来てくれる事になってるの。良かったら桔梗も一緒に乗っていく?家まで送ってもらうよ」
「え?」
その提案に一瞬ぽかんとした後、慌てて首を振る。
「だ、大丈夫だよ!そんな、二人の邪魔なんて出来ないよ!」
「邪魔じゃないし、気にする事無いよ」
「私は気にするから!駅まで近いし、平気」
店の前の通りをゆっくりと歩きながら、調子を変えて言う。
「霄瓊、今日は有り難う。久し振りに会えて楽しかった」
「私も。桔梗と、賢木さんに会えて良かった」
「賢木さんにも?」
聞き返すと、意味有りげな微笑が返って来る。
「うん。お洒落してて、良かったでしょう?」
その言葉の意味は、よく分からなかったけれど。
今着ているワンピースも髪型やメイクも、全て霄瓊に手伝ってもらって選んだものだ。
「霄瓊、本当に女らしくなったね。やっぱり、好きな人といるからかな」
「それは桔梗も同じだよ」
「え?」
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Reservoir Amulet