秋
いつから、こうして戦い続けているのだろう。
もう自分でも分からない。
月明かりに浮かび上がる巨大な影を見上げて、太刀の柄を握り直した。
攻撃の気配を感じ、素早くかわす。
顔のすぐ横の空気が裂かれる音が聞こえた。
かわした速度を生かして体を返し、振り上げた太刀を下ろす。
手応えはあったが、まだ終わりではない。
怯んだ様子を見せたものの、すぐにその獰猛な目を光らせる相手を見やって息を吐く。
最低でも後三度は斬る必要がありそうだ。
次は何処を狙おうか。
そう考えた時、全く違う方向から殺気を感じた。
驚いて目を向けると、息を弾ませた娘の姿が見えた。
その手には、月の明かりを受けて白く光る刀が握られている。
そして、その瞳は真っ直ぐに巨大な影を。
妖魔【ようま】を見据えていた。
娘は刀を構え、迷わずに走り出す。
一閃。
月光に、冴えた輝きが反射した。
切り落とされた妖魔の腕が、アスファルトを転がる。
突然の参戦者に驚いている場合ではない。
機を逃さず、続いて斬り掛かる。
耳に胸に響く断末魔。
音を立てて倒れた巨大な体へと、太刀を手に歩み寄る。
- 8 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
ページ:
Reservoir Amulet