神立


「きっと女の子に、とても人気がありますよね」

「……そんな事は無いですよ」

「プレゼントとか、貰ったりしますか?」

本当にどうしたのだろう。

こんな事を言い出すなんて、桔梗らしくない。

疑問が大きくなりながらも否定の言葉を返し、その場を離れる。

あまり長く話し込んでいると、強くなる意味有りげな視線が気のせいでは誤魔化せなくなりそうだ。

厨房に戻ると、待ちかねたように迎えられる。

「あの娘ですか!確かに綺麗な人ですね」

「うん。でも綺麗なんだけど……」

少し口ごもった同僚は、すぐに続けた。

「普通の娘ですね。あっ、悪い意味じゃないですよ!何か、意外だなあって」

「普通、ですか」

思わず笑みが浮かぶ。

刀を手に殺気を放つところを見たら、とてもそんな感想は出て来ないだろう。

「お似合いの二人だよね」

隼が紅茶とケーキの皿が乗ったトレイを差し出して言う。

「はい、これ。今日は早めに上がって良いからね」

「頑張って下さい、賢木さん!」

「私達、応援してますから!」

「ファイトです!」

異様な盛り上がりを見せる皆に軽く頭を下げ、トレイを手に桔梗のテーブルへと向かう。

「お待たせ致しました」

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