兆し.18


溜息をついた静嵐が霄瓊の手から両方共取り上げてカゴに入れると、慌てたような声が掛かる。

「せ、静嵐!?駄目です。二つなんて、とても……」

「俺が払う。好きなのを買え」

反対を許さない声音で言われて、霄瓊は目を丸くした。

違う売り場に移動しながら、おずおずと尋ねる。

「あの、静嵐。前から気になっていたんですけど、どうやってお金を手に入れているんですか?」

何かあくどい方法で手に入れているのではないかと疑っているのはすぐに分かった。

静嵐は再び溜息をつき、面倒そうに答える。

「仕事をして、稼いだ金だ」

「え!?静嵐、お仕事してるんですか」

「忘れたのか。俺がこうしているのも全て仕事だ」

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