兆し.23


霄瓊が彼女達と違うのは、見て来たものが違うからか。

何があっても揺らがないのは、もっと心が揺さぶられる事を経験して来たからか。

いつか近い内に死ぬ恐怖より、荒廃の絶望よりもその心が揺れる何かを。

それが何かは分からないけれど、思考は自然に水底で眠る少女の姿と結び付く。

あれを見てから、自分の中でも何かが変わったような気がする。

これまで目障りでしかなかった存在の、些細な変化に気が付いて。

自分までそれに影響される。

けれど状況が変わった今は、その方が良いのかもしれない。

未来の鍵を握る存在を、何があっても失う訳には行かないから。

その時が来る前に壊れてしまっては意味が無い。

それだけの理由だ、この奇妙な感覚が生まれるのは。





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