兆し.24


向かい合って食事をする、その光景は端から見れば和やかに映るかもしれない。

しかし、実際には全く違った。

黙って箸を動かす静嵐の様子で、料理が口に合っているとは分かるのだが。

その顔から、訝しげな表情が消えない。

このメニューなら笑顔とまでは行かなくても、少し位は機嫌が良くなるかと思ったのに。

結局気まずい空気の中で沈黙のまま食事を終え、いつものように食後のお茶を淹れる。

静嵐の湯飲みに湯気の立つ緑茶を注ぎながら、意を決して口を開く。

「あ、あの静嵐。どうかした……」

言い掛けた時、静嵐と目が合った。

底の見えない深い瞳に、思わず言葉が止まる。

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