戦いの夜.09


「何だか鼻が利く犬みたいで凄いです、静嵐」

「…………」

静嵐の思考は、心から感心した様子の霄瓊から発せられた言葉で遮られた。

悪気が無いのだろうとは分かるが、今まで真面目に考えていた事を撤回したくなった。

「犬と一緒にするな」

「え?どうしてですか?犬、可愛いですよ。それに静嵐、意外と動物には優しいですよね」

「そんな事は無い」

顔色一つ変えずに即座に否定すると、霄瓊は意味有りげな微笑を浮かべた。

「隠さなくて良いのに。私、知っていますよ。静嵐が毎日アパートに来る猫達に、こっそりご飯をあげている事」

「……っ!?」

「静嵐が来る前は私があげていたんですけど、最近はいつも静嵐が先にあげていて」

「……別にそういう訳じゃない」

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