戦いの夜.23


『どんなに絶望的な状況だとしても、笑っていれば驚く程容易く越えて行ける事もあるんですよ。そして、どんな想いも願いも、強ければ簡単には消えません』

心に直接触れる言葉。

こちらを見詰める、清らかな瞳。

『例え叶わないまま終わってしまっても、こうして出会う人の中にそれは残るでしょう。強ければ強い程、世界を巡り続けて永遠に消えないでしょう。私達がこうして過ごした一時も、いつか永遠に世界を動かす営みの一部となるかもしれません』

暖かな夢物語を紡ぐ優しい声は。

耳元で囁くように続く言葉は。

一体何処から聞こえて来るのか。

己の内か、外か。

分からないけれど、それは確かに。

自分の世界を彩る大切なものだった。

ならばそれは今、何処にある。

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