クリスマス.10


それは、自分にも聞こえない程の微かな声だった。

けれど次の瞬間、突然背後から風が吹いて霄瓊は驚いて振り向いた。

渦を巻く風の中心に人影が現れ、霄瓊を見下ろす。

風が収まった後も立ち上がる事も忘れて呆然としていると、静嵐は辺りを見回してから訝しげに尋ねた。

「此処は、何処だ」

「何処って……」

自分との出会いの場所など忘れているとしても、以前に綻びを綴じた場所だという事は分かる筈だ。

そう思って改めて静嵐を見詰め、霄瓊は納得した。

街の灯りは届かず月明かりだけが頼りだが、それでも分かる。

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Reservoir Amulet