聖女の祈り.14
「私も、お会い出来て嬉し……」
言い掛けた少女が、はっとしたように息を飲む。
「で、でも、私に会ったと気付かれたら、貴方まで怒られてしまうかもしれません!」
「ばれなければ良いだろう」
少女はそんな考え方には賛同出来ない様子で、難しい顔で考え込む。
「誰にも会わないように言い付けられていますし、私のせいで貴方が叱られるのは……」
「俺が勝手に来ているんだから気にするな。それに、もし怒られても構わない」
此処で今、そのまま別れてしまったら二度と会えない。
そう思って告げると、やがて微笑みが返って来た。
「本当はいけないんですけど、私も一人はつまらなかったので」
片手を差し出して、真っ直ぐに見上げる。
「私は霄瓊といいます。もし良かったら、お友達になってもらえませんか?ええと……」
「静嵐」
霄瓊と名乗った少女の小さな手を握って短く言うと、嬉しそうに握り返される。
「静嵐、ですか。素敵なお名前ですね。宜しくお願いします」
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