聖女の祈り.18


「そう考えれば、生きている事に無価値なものなんてありません。どんな生にも、それぞれの想いが宿っていますから。それこそ、今まで生きて来た人の、今を生きている人の数だけ」

たどたどしく言葉を探しながら話す霄瓊を見て、何となく感じた。

きっといつも、この少女は夢を見続けているのだ。

そうしなければ生きていられない程辛い事を、知っているのだ。

その中で必死に見付けて来た希望を、分けてくれようとしている。

「素敵ですよね。この世界には無数の想いや願いが息衝いていて、永遠を越えて行く。そしてこんな小さな私も、その一部となれるなら」

白い両手にそっと片手を包み込まれて、その優しさがより強く伝わって来た。

祈るように、少女は続ける。

「本当にそうなれるのかは分かりません。でも、信じていたいですから。貴方が私の所へ来てくれて、出会ってこうしていられる。その全てが無駄ではなくて、永遠に残って行くと。私は、信じています」

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