秘密.10


話している間に霄瓊の声には、普段抑えている感情が溢れ出したように嗚咽が混ざり始めた。

「お願いです、貴方は生きて。きっといつか、静嵐の側にずっといて、傷も痛みも分け合える誰かと出会えるから。静嵐、自分からいなくなったりしないで下さい。……私は、貴方が生きていてくれて、こうして一緒にいれて、本当に感謝しています。だから、この先に待つ出会いの為に……。静嵐、どうかお願いだから、貴方は生きて」

そう言って、少女は胸に顔をうずめて泣きじゃくった。

それはまるで、魂が叫んでいるようで。

掛ける言葉も見付からないまま、その震える体を抱き締める事しか出来なかった。

後から思い返してみると、この時霄瓊は自分の最期が近い事を感じ取っていたのだ。

彼女の声を聞けたのは、これが最後だったから。

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