秘密.17


もう、言葉も出なかった。

どうしてこんな事が許されているのか。

霄瓊は何も悪くないのに。

『お願いです、貴方は生きて』

誰にでも許されている筈の生きるという、ただそれだけの権利さえ彼女には無かった。

どれだけ自由に生きていたかっただろう。

あの瞳に、自分はどれ程愚かに映っていただろう。

意志一つでどんな風にも生きて行けるのに、それを自ら捨てようとしたのだから。

それでも、こんな自分に彼女は生きてと願ったのだ。

霄瓊こそ、生きるべきなのに。

生きて、笑って、話して。

存在していてほしい。

もう一度、会いたい。

- 221 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む

表紙へ

ページ:



Reservoir Amulet