秘密.24


「心残りがあるのね?霄瓊」

「……はい」

尋ねられて頷くと、美鈴が甘やかすように促す。

「どんな事なの?良かったら話してみて」

「もっと一緒に、いたかったんです。……私の、大好きな人と」

「……そうね。お別れは寂しいものね」

頭を撫でてくれる美鈴の声は、何処か悲しい響きがあった。

「でもね、お別れじゃないのよ。また会えるの」

「え?」

「私達のお仕事はね、この天界から人々を見守る事。此処に来るのは強い願いがあった為に、眠りについた後も、巡り続ける混沌の狭間に消えなかった人達。だから此処で見守りながら、ゆっくりと叶えて行くのよ。生きている人の幸せを願いながら、自分の願いを」

そう語りながら、瞳を覗き込んで微笑む。

「だからきっと、霄瓊の大好きな人にもまた会えるわ。少し先かもしれないけれど、此処で待っていれば引き合って出会える。人の想いや願いは、とても強いのよ」

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