決意.03


「霄瓊」

その名を呼んで、力を込めて胸に抱き締める。

細い体が驚いたように強張り、柔らかな髪が頬に触れる。

今までずっと側にいて、知らないまま。

どれ位傷付けて来ただろう。

『静嵐、どうかお願いだから、貴方は生きて』

あんなに泣いて願った想いを踏みにじって。

闇に堕ちて、こんな姿になって。

許してくれなんて言えない。

何て謝れば良いのか分からない。

それなのに、この温もりを手放したくないと思う自分の浅ましさに呆れる。

散々傷付けたくせに、愛しいなんて恋しいなんて。

自分勝手にも程がある。

許されないと分かっているのに、ずっとこうしていたい。

かつて守れなかった温もりを、ずっと抱き締めていたい。

それが、どれだけ罪深くとも。

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