決意.07
もしもあの瞬間に戻れるとしても、きっと何度でも同じ道を選ぶだろう。
善悪では計れない問題もある。
罪を犯し血の涙を流しても、何度間違えても譲れない願いもある。
例えその結果に悔やむとしても、責められるとしても。
決断を下した事については、後悔などしたくない。
自分が自分で切り拓いた道を否定したら、どうして生きて行けるだろう。
誇り高く全てを受け止め、顔を上げて前へ進まなければ。
もう戻れないのならば、尚更。
「私も同じです」
凛とした声で同意した霄瓊が、大きな瞳に痛みを浮かべる。
「私も、もう何度後悔したか分かりません。生きている限り、きっとこれからも何かを選んでは後悔を繰り返すでしょう。けれど、だからこそ本当に譲れないものの価値が見えて来る」
静嵐と一瞬視線を交わし、研ぎ澄まされた眼差しで黒曜を見据える。
「最初の予定とは違いますが、私達は今此処に一緒にいる。それだけで充分です」
別離を知り、痛みを知り、失われたものの大きさを知り。
それでも尚、こうして共にいられる。
予定よりも、ずっと優しく願いは叶った。
だからこれからも、傷も幸せも全てを抱いて前へと行ける。
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