決意.12


あの白い世界で二人時を重ねた頃からは、何もかもが変わってしまって。

霄瓊も自分自身も、二度と何も知らない心には戻れない。

けれどそれでも、こうしてあの日々と同じように笑ってくれる存在がいてくれるから。

まるで何も無かったかのように、当然のように微笑みを向けてくれるから。

今度こそ守りたいと、罪深い夢を見る。

「……静嵐?」

不思議そうに名を呼ばれ、静嵐は我に返って髪から手を離した。

しばらく見詰めていた霄瓊が、やがてそっと下ろした手に触れる。

「あの、私は此処にいますから。前は急にいなくなってしまいましたけど、もうそんな事はしません」

何も訊かないまま、安心させるように言葉を紡ぐ。

「私は今、天使としての特別な力は持っていませんけど、死なないし歳も取らないんです。だから、多少の無茶をしても大丈夫です。もう静嵐を置いて行ったりしませんから」

頼もしく自分の胸を叩いて続ける。

「頑張って未来を変えましょうね。私達が一緒なら、無敵です!」

「……そうだな。何しろ天使と悪魔だからな」

思わず笑って言うと、霄瓊も笑顔で頷いた。

「はい!きっと今までに無い最強コンビですよ」

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