07
やがて霄瓊が、重い空気を払うように明るい口調で言う。
「あの、湧碕さん。私、皆さんの所に行って良いですか?怪我の手当て位ならお手伝い出来ますし、他にも何か役に立てる事があるかもしれません」
「……霄瓊ちゃん」
驚いたように目を見張った湧碕は、暖かな瞳で微笑んだ。
「充分に役に立ってるよ。君はただ笑ってそこにいてくれるだけで希望をくれるんだぜ。何たって、天使様だからな!」
「えっ!?」
物凄く驚いた顔をした静嵐と黒曜を見て、湧碕が嘆かわしそうに言う。
「何だ、二人共。一緒にいるくせにそう思わないのかよ。この笑顔と優しさは、天使そのものだろ?」
深い意味は無かったらしい様子にこっそり胸を撫で下ろしながら、黒曜は動揺を悟られないように急いで同意する。
「え、ええ。そうですね」
「……紛らわしい事を言うな」
ぼそりと呟いた静嵐の横で、霄瓊が慌てて促す。
「で、では、行きましょうか。湧碕さん」
「ああ。二人はどうする?」
目を向けられた静嵐は、一瞬考える間を置いてから答えた。
「俺達は他で用がある」
「ん、そうか。じゃ、霄瓊ちゃん。二人で上に行くか」
「あ、はい」
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