08


霄瓊は頷いてから、何も訊かずに微笑んで静嵐を見上げる。

「あの、お気を付けて」

「……ああ」

続いて黒曜にも頭を下げた後で、霄瓊が湧碕と共に立ち去る。

二人の足音が聞こえなくなると、黒曜は探るように静嵐を見た。

「用とは何ですか?彼女に知られては困る事ですか」

「来れば分かる」

静嵐はそれだけ言って歩き出す。

その態度から何かを感じ取ったのか、黒曜も黙って後に続いた。

地下へと続く階段を下り、やがて水で満たされた場所に着く。

静けさをたたえる水面を見詰め、黒曜が目を細めて呟いた。

「霄瓊さん……?」

- 262 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む

表紙へ

ページ:



Reservoir Amulet