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もう一人の自分との会話を思い出して頷いた時、密着している静嵐の体が僅かに動いた。

続いて、間近で声がする。

「目が覚めたか」

「わっ、はい!おはようございます!」

改めて自分の状況を意識して慌てて答えると、静嵐はいつも通りの淡々とした調子で言った。

「しっかり眠れたか?」

「は、はい!それはもう!」

「……そうか。なら良い」

その言葉と共に体を包んでいた腕が緩められ、温もりが離れて行った。

少し寂しく感じながら、静嵐に続いて身を起こす。

見詰めた横顔に浮かぶのは、寝起きの不機嫌さだけではないような気がする。

それが見覚えのある表情に思えて記憶を探り、やがて思い出した。

かつて病院で会っていた時の。

何も訊かないけれど深く案じてくれている時の表情だ。

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