目覚め.03


壁に亀裂が出来て水が流れ出してしまったりしたら、例えこれを耐えても希望は無くなる。

階段を駆け下りながら、湧碕はふと微笑を洩らした。

静嵐と霄瓊、黒曜が今は此処にいなくて良かった。

詳しい事情は何も知らないけれど、彼等の本来の場所が別にあるのは分かっていたから。

在るべきその場所で幸せになってくれたらいい。

何一つ、恩返し出来ないままになってしまったのは悔やまれるけれど。

それでも、遠い何処かで笑っていてくれるなら。

尽きない感謝の気持ちが巡り巡って。

いつか彼等の元へ届く事を望んで。

幸せを願いながら、湧碕は地下へと辿り着いた。

そして水をたたえた場の静けさに、息を飲んで立ち尽くした。

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Reservoir Amulet