目覚め.04


そこは恐ろしい程に、何の変化も無かった。

繰り返し起こる振動に、時折僅かに水面が揺れるだけだ。

「……此処が、源なのか?」

いつも何か暖かなものに守られているかのように、休息と安住の場所を与えてくれたビルの。

此処こそが、要なのか。

そう思った時、辺りの風景が大きく揺らいだ。

影のようなものが幾つも現れ、静けさだけの地を乱す。

「な、何だ?」

思わず呟いた瞬間、水中から光が昇った。

大地を揺さぶる振動は、今やこの地下の静寂さえも壊そうとしていた。

地鳴りが響いている。

世界が崩壊して行く音が聞こえる。





- 292 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む

表紙へ

ページ:



Reservoir Amulet