目覚め.06


その目覚めと共に、水が大きく荒れて騒いだ。

何本もの渦となって立ち昇る。

同時に時空の裂け目である綻びが、幾つも現れる。

それまで少女を水中で覆っていた光る膜も無くなった。

少女の体はゆっくりと浮き上がり、白い翼が生えた天使の姿へと変貌した。

そっと腕に刻まれた刻印に触れ、祈るように瞳を伏せる。

これまでずっと、巡り続ける時間の中で何度も何度も。

選択は下され、出会いと別れは繰り返されて来た。

けれど、残り積み重ねられて来たものもある。

共にいられるのが一時であったとしても、その間に育まれた想いは消えない。

世界の中で息衝いて、強い力となる。

だから今こそ。

その優しき力が目覚め、彼等の力となるように。





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