目覚め.11


未来を、生きる事を。

諦めるなと教えてくれたのは彼等だから。

絶対に諦めない。

その言葉を聞いた二人は嬉しそうな顔をしてから、改めて見詰め合った。

周囲は水が逆巻き荒れ狂っているのに、静嵐と霄瓊はひたすら静かな気配を纏っていて。

見ているだけで、心が鎮められる気がした。

まだ未来は決まっていないと、意地でも信じ抜いてみせる。

決意を定めた時、空中の二人の姿を飲み込むように黒い影が現れた。

先程静嵐が出て来たのと同じ、空間の裂け目のような場所。

それが幾つも現れては、侵蝕するように大きくなって行く。

「な、何だ!?」

思わず声を上げて目を見張った湧碕は、そこに見える光景に息を飲んだ。

「静嵐、霄瓊ちゃん……」

裂け目の向こう、よく見知った二人がそこにもいた。

腕を掴んだ静嵐と見詰め合う霄瓊の姿がある。

今まさに、未来を決する選択が下されようとしていた。





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