目覚め.25


涙が流れるのは、優しく切ない記憶が胸に迫るから。

幾度と無く辿り、巡り、繰り返されて来た時間。

その中で熱く抱き続けた想いと願いが、全て引き継がれて。

今、此処で遂に届いた。

静嵐と霄瓊はたった今自分と一つになって流れ込んだ想い出を胸に、涙を拭おうともせずに見詰め合った。

長い長い間、どれ程この時を待ち望んで来ただろう。

今、ようやく届いたのだ。

未来を変える力に。

二人は自分達を見守る大切な人の方へと目を向ける。

湧碕、黒曜、美鈴。

今なら拓ける道を選び取る事は、彼等の人生も大きく変える。

それどころか、この世界さえも変える。

滅びへと続かない道でも、その先に何があるのかは分からない。

それでも、未来を知り変えるという禁断を犯しても。

幸せを願う。

例え、それが罪だとしても。

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