寄り添う翼.04


考えていると店のドアが開き、中から一人の女性が姿を見せた。

「あら、おはよう。静嵐」

穏やかに微笑んだ女性は、気遣うような顔で続ける。

「これからお仕事?頑張ってね」

「有り難う、美鈴」

短く礼を言うと、黒曜が興味深そうな視線を静嵐に向ける。

「色々と変わった事はありますが、一番の変化は君の性格ですね。あんなに尖っていた子がこんなにいい子になって……。お父さんは嬉しいですよ」

「誰がお父さんだ」

「似たようなものでしょう?何ならそう呼んでくれても、僕は全然構いませんよ」

「誰が呼ぶか」

二人の会話を苦笑しながら聞いていた美鈴が、言葉を選ぶようにして口を開く。

「ただ、幸せになってもらいたいのよ。私達がこうしていられるのは貴方の……貴方達のおかげだから」

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