寄り添う翼.10


ぼんやりと立ち止まっていた静嵐は、軽い衝撃に我に返った。

慌てて振り向いて、後ろからぶつかってしまったらしい相手を見る。

「す、すみません。余所見をして歩いていたもので……」

頭を下げて謝った少女と目が合う。

透き通った大きな瞳が、驚きに見開かれる。

「貴方は……」

懐かしい。

知らない道を生きて来ても、彼女はやはり彼女だ。

離れていた時間など全く感じさせない。

懐かしく愛しい、そのままの。

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