寄り添う翼.14


ずっとあの地を守り続けて来た、長い長い時の記憶を引き継いだ彼女は何を思っているのだろう。

引き継がれて一つになった記憶は、全てが優しいものばかりではないから。

遠くを見据える大きな瞳に、痛みも宿っているのだろう。

それはきっと、どれだけ時が流れても消える事は無い。

それでも、痛みを抱えて生きる先に。

「おっ、静嵐!今帰りか?」

「あ……」

手を上げて近付いて来る人物に、霄瓊が目を見張る。

「俺も今丁度帰るところだぜ!気が合うな、さすが親友……」

警備員の服から私服に着替えた湧碕は、いつものように話す途中で霄瓊に気付いた。

固く結ばれた手と二人を交互に見比べ、それから穏やかな笑みを浮かべる。

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