報いの雨.17
分かっているのだろう。
あの生き物達に非は無い事を。
酸を含んで建物や大地を焼く雨も、かつての動物が滅んで生まれた巨大な生物も。
全ては地球が狂ってしまったからなのだ。
人間の手によって。
だから自然が人に仇なすのも当然なのかもしれない。
それでも尚、こうして命を手に掛ける。
生きて行く為に。
何処までも勝手で必死になる。
それが人間なのだろうか。
ならばきっと、この娘も。
「静嵐?どうかしましたか?」
向き直った霄瓊が、不思議そうに訊いて来る。
その様子はいつも通りで、戦いの時に見せる厳しい怜悧さは感じられない。
霄瓊は何も答えない静嵐を特にどうもしないと判断したのか、一人頷いて言った。
「それにしても、湧碕さんが仰っていた通りですね」
- 35 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
表紙へ
ページ:
Reservoir Amulet