報いの雨.18


その視線の先には、湧碕達が暮らすビルがある。

確かに、これまで生き物が現れていたのはもっと離れた場所だった。

少しずつ、しかし確実に人間の暮らす地を狭めている。

そして、気になるのはそれだけではない。

周囲の建物が倒壊している中、何故あのビルだけは無事なのか。

静嵐が見る限り特殊な力が働いている様子は無いのだが。

「……静嵐。このままではやはり人間は滅びますか」

「ああ」

率直な問いに短く答えると、霄瓊の表情に戦いの時に見せる鋭さが走った。

「そう、ですよね。では止めなくてはなりませんね。私達の時代と、この未来との間で何とかして違う道を切り拓く。それが貴方の目的なのでしょう?」

確かにその通りだ。

静嵐は何とかして人が滅ぶ未来を変えなくてはならない。

全く、本当に面倒な事を押し付けられたものだ。

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