報いの雨.19


その経緯を思い返して不機嫌になった静嵐を、霄瓊が見上げる。

「大変ですね、静嵐も。あの、私、自分に出来る事は精一杯やりますから。だから何でも使って下さい」

そう言った少女をちらりと見て、静嵐は目を細めた。

普通、自分が道具として使われるだけの存在だと、こうもあっさり受け入れられるものだろうか。

その上で何も求めず、相手の目的の為に動けるだろうか。

向けられる拒絶も殺気も、例えどんなに鈍くても気付いているだろうに。

興味が無い事に変わりは無いけれど。

この少女がいるだけで無性に苛立つのは何故なのか。

「静嵐」

不意に思考を遮るように、霄瓊が名を呼んだ。

「一度、戻りましょうか。湧碕さん達にお知らせして、運ぶのを手伝ってもらわないと」

「ああ」

- 37 -






[*前] | [次#]

しおりを挟む

表紙へ

ページ:



Reservoir Amulet