深海の心.03


ある日霄瓊が働く喫茶店を訪れ、自分が開いている古本屋で働かないかと声を掛けて来たのがこの店長、黒曜【こくよう】だった。

どうして誘われたのか分からなかったから、最初は訝しく思った。

でも、その頃は丁度静嵐と一緒に暮らし始めたばかりで、バイトを増やそうとしていた時だった。

だから、有り難く働かせてもらう事にしたのだ。

それに、気になる事もあった。

「する事もありませんし、お茶にでもしましょうか」

黒曜を初めて見た時、似ていると思った。

自分の前に突然現れた静嵐に。

外見も声も全く似ていないけれど、近くにいると分かる。

とてもよく似ている、その中が。

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