深海の心.19
「……っ!?」
霄瓊の細い体が、驚きの為に強張る。
それに構わず、体に回した腕に更に力を込めて動きを抑え込む。
足音が近付いて来て、息を潜める二人の側を通る。
もしもこちらに曲がって来たら間違い無く見付かっていただろうが、幸い足音はそのまま真っ直ぐに通り過ぎた。
完全に足音が聞こえなくなってから、静嵐は霄瓊を解放した。
霄瓊が真っ赤な顔で息を切らしながらぺこりと頭を下げる。
「有り難うございました。すみません。私、気付かなくて」
謝る霄瓊を無視して、再び歩き出す。
彼女独特の気配は一度意識してしまうと中々頭から消せるものではなく、その事実が静嵐を益々苛立たせる。
動でありながら静でもある少女に近付けば、自分を無くしてしまいそうで。
自分でも知らない自分を晒されそうで。
傷付けるのは自分の方の筈なのに、いつの間にか内側から壊されそうで。
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Reservoir Amulet