護り人.22
何人かで手分けして、仕留めた生き物をビルへと運ぶ。
「霄瓊さん、大丈夫?重いから無理はしないでね」
「いえ、平気です」
顔見知りの若者に話し掛けられて笑顔を返すと、別の青年からも声が飛ぶ。
「毒があるから牙には触らないようにな。一応ビルに解毒剤は置いてあるけど、気を付けるに越した事は無いし」
「あ、はい。分かりました」
素直に頷いた時、隣にいる湧碕がのんびりと口を開いた。
「うーん、さすが霄瓊ちゃん。天使様だね」
「えっ!?」
物凄く驚いた様子の霄瓊に、逆に湧碕がびっくりしたように言う。
「あれ、知らなかったのか?霄瓊ちゃん、今じゃ皆から天使って呼ばれてるんだぜ。いてくれるだけで癒されるからさ」
「あ、ああ……そうですか?でも私、そんな大した事出来ませんけど」
控え目な霄瓊の言葉に、周囲から激しい否定が返って来る。
「何言ってるんだよ。本当に救われてるんだから、君の笑顔に」
「そうそう、天使そのものだって!」
「全く、こんなに人気あるってのに、どうして静嵐はああなんだか」
湧碕の口から突然出た静嵐の名に反応して、霄瓊が思わず体を震わせる。
- 83 -
[*前] | [次#]
しおりを挟む
表紙へ
ページ:
Reservoir Amulet