護り人.23


「あ、でも、あいつはあいつなりに大切にしてるのかもな。さっき俺に『そいつを頼む』とか言ってたし」

「あの、それはそういう意味で言ったんじゃないですから」

確信の込められた口調に、湧碕が不満そうに文句を言う。

「もう、何で霄瓊ちゃんはそうなんだよ!もう少し優しくしてほしいとか気遣ってほしいとか思うだろ、あいつに対して!なのに霄瓊ちゃん、そんな素振りちっとも見せないしさ」

「……いいんです。あの人は今のままで」

今のまま、静嵐にとって自分は道具で構わない。

余計な事は考えず、繋がった絆に感情を混ぜないままで。

そしていつか全てが終わり、どちらかの願いが勝った時。

もしもその時自分の願いが勝ったとしても。

静嵐の胸の中に、自分の居場所など無くて良い。

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