03


何をやっているのだ、自分は。

今日何度目かの溜息をついて、夏雪はとぼとぼと通い慣れた道を歩いた。

もう何日も前から、渡す時の練習までしていたのに。

チョコレートを入れた鞄を胸に抱いて立ち止まる。

昔はこうして落ち込んで歩いているといつも、時雨が何処からか現れて口は悪かったけれどさり気なく慰めてくれた。

そうして隣を歩いてくれた。

その時間が大切だと、どうしてあの頃の自分は気付かなかったのだろう。

有り難うと伝えた事が、何回あっただろう。

今なら、言いたい事は早く言わないと機会が無くなってしまうと分かるのに。

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