01
その日の授業を終え、世莉は靴を履き替えて校門に向かった。
朝に別れたきり、あの少年とは会っていない。
また会えるかどうかも分からない。
それでも無意識に捜してしまう自分に、世莉は戸惑いを感じた。
たった数分の出会いが、どうしてこんなに胸に迫るのだろう。
その時世莉は捜していた姿を見付けて足を止めた。
「……あ」
赤い夕日の中で一人の少年が門の柱に寄りかかって立っている。
彼は世莉に気付くと優しく微笑んだ。
「世莉ちゃん」
「あ、はい。学校はどうでしたか?」
「楽しかったよ。今朝は有り難う」
「いえ」
朝のように並んで歩きながら、世莉はふと思う。
(あれ、どうして私の名前を知っているの?)
朝に名乗った覚えは無い。
(初めて、会ったのに……)
隣の少年を見上げると、その横顔には何処か寂しげな微笑が浮かんでいた。
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Reservoir Amulet