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世莉は走りながら思い出していた。

あのゲームは当時いじめられていた自分に、気分転換にと両親が買って来てくれた物だ。

学園アクションRPGで、始めは乗り気ではなかったが進めるにつれて夢中になった。

自分と同じようにいじめられ、それでも強くなろうと戦い続けるキャラクターがいたからだ。

そのキャラクターは他のキャラクターと比べて最初からある力が弱かったが、それでもいつもそのキャラクターをパートナーに選んでプレイしていた。

そしてそのキャラクターが強くなって学校を守る事に成功すると自然に涙が溢れた。

自分にも何か出来るのではないかと希望をくれた人。

学校が終わるのが待ち遠しくて、ゲームの中でも会えるのが嬉しくて。

そのキャラクターの名前は、シキだった。

川に架かる橋に差し掛かった時、川べりの土手に座っている人影に気付いた。

眩しかった夕日は、大分薄くなってきている。

世莉は橋の手すりに手をかけ、その名を呼んだ。

「シキさん!」





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Reservoir Amulet