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はっと目を覚ますと、涙が頬を濡らしていた。

「羽衣、やっと起きたのか。大丈夫か?」

心配そうに顔を覗き込んで来る幸希さんを見ると、また涙が溢れる。

「……っ」

「おい、しっかりしろ。怖い夢でも見たのか?」

「夢……」

夢じゃない。

あれは、記憶だ。

私の中のこの心臓が見せてくれた。

想いの込もったこのハートが、ただ一つの願いを。

「幸希さん」

名前を呼んで、その瞳を真っ直ぐに見詰める。

「貴方に伝えなければならない事があります」

「何だ?」

幸希さんは不思議そうに私を見詰め返す。

この胸の痛みは、貴女のものだったんだね、玲歌さん。

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