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いつかは、伝えられたらいい。
貴方が私にもたらしてくれた多くの事への感謝と共に。
起こさないように気を付けながら、そっと幸希さんに毛布を掛ける。
その寝顔は穏やかで、きっと優しい夢を見ているのだと思えた。
そうなら、いい。
優しい貴方には、優しい夢を。
哀しい事はどうしても忘れられないけれど。
せめて眠っている間位は、痛みを知らない頃に戻って。
幸せな夢を。
そうして少しずつ、悲しみより歓びが降り積もって行ったら。
きっと貴方は幸福になれる。
私はいつも、それを願っているから。
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Reservoir Amulet