gamestart.08


「……っ、まずい」

蒼は咄嗟に華憐の腕を引いて物陰に隠れる。

こちらに足音が近付いて来て、同時に話し声もよく聞こえるようになった。

「ゲームに勝つだけで莫大な金が入って来るんだぜ。やってみる価値はあるよな」

「けど、大丈夫なのか?命の保障は無いって噂だぜ?」

「だから勝つしか無いんだろ」

男達は二人には気付かないまま話し続けている。

「でもなあ、この主催者も何考えてるんだろうなあ」

「ほとんど姿は見せないけど、ちらっと見た奴の話だとすっげえ優男らしい」

「名前は何だっけ?ええと、そう、紫陽【しよう】」

不意に華憐が体を震わせた。

(華憐……?)

大きな瞳がはっきりと分かる程、揺れる光をたたえている。

蒼は持ったままだった袋をそっと地面に置くと、華憐を更に引き寄せた。

「大丈夫だ」

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