gamestart.10


「あっ、待って」

慌てて追い掛けて隣に並んだ華憐が、躊躇いがちに尋ねる。

「訊かないの?何も……」

「話したくないんだろ?だったら無理に聞き出したりしない。俺はそこまで悪趣味じゃないからな」

さり気ない調子で蒼は続ける。

「いつか、話したくなったら話せばいいんじゃないか」

華憐は驚いたように見上げていたが、やがて微笑んだ。

「うん、有り難う。蒼も、いつか話したくなったら聞かせてね」

「……何をだ?」

心底驚いて聞き返すと、隣の少女はふっと寂しそうな瞳を見せた。

「蒼にも、あるよね。心の奥深くの、人に知られたくない思いが」

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